2014.10.24up kita
シニア自然大学校環境科 10月期野外活動
ヤンマー尼崎工場見学と淀川清掃
 《午前の部》
 ◇ 日時      2014年10月10日(金)9:30~11:40
 ◇ 見学対象   ヤンマー株式会社・特機エンジン事業本部・尼崎工場
 ◇ 見学参加者 シニア自然大学校研究部環境科 38名
1.見学内容
 (1) 会社概要説明(総務部・佐藤さん)
    ・創業 1912年3月 ・資本金 63億円 ・従業員 16,678人 ・売上高 6,507億円
    ・製品分野 農業機械、大型舶用エンジン、小型産業用エンジン、エネルギーシステム等
    ・尼崎工場では、船舶推進用ディーゼルエンジン、船舶発電用ディーゼルエンジン、
     産業用ディーゼルエンジン、産業用ガスエンジン、産業用ガスタービンを生産している。
    ・尼崎工場の製品は全て受注生産であり、完成品はタンカーや旅客船に搭載されたり、
     京セラドーム球場、病院や空港等に設置されている。
     南極昭和基地にも発電用に設置されており、ヤンマー社員が常駐している。
    ・工場内では5S3T(整理、整頓、清掃、清潔、躾、定位、定品、定量)を徹底している。
 (2) 製品開発のコンセプト(開発部・折野さん)
    ・お客様の生涯価値評価向上および地球環境との調和を目指す。
    ・そのために、環境規制、性能向上、超低燃費化を常に図っている。
    ・環境規制としては、NOx排出量規制、SOx排出量規制、GHG(温室効果ガス)排出量規制、
     船内騒音規制等があり継続して取り組んでいる。
    ・低燃費化については1960年220g/kWhだったものを2010年に175g/kWhに改善した。
    ・SCRシステムを開発し耐久性の試験中だが、アンモニアを触媒としてNOxを無害化する。
    ・ガスエンジンはLNGを使用し、ディーゼルエンジンは原油を使用する。
    ・デュアルフュエル式エンジンでは、LNGでも原油でも運転できる。
    ・ガスエンジンはディーゼルエンジンに比べてNOx、SOx、CO2の排出量を削減できるが、
     燃料容積が大きくなるので燃料タンクの確保が課題となってくる。
 
環境対応技術
 
タンカーの補機エンジン2台
 (3) 工場見学(10:30~11:40)
    ・見学者用の帽子をかぶり、無線機付イヤフォーンを装着して工場内を案内していただいた。
    ・見学者は3班に分かれて、1班は総務部・矢野さん、2班は総務部・宮沢さん、
     3班は総務部・岩崎さんに案内していただいた。
    ・見学コースは機械工程、組立工程、艤装工程、運転工程の順であった。
    ・何トンもある製品が数多くの部品から構成され、組み立てられて生み出される過程が
     よく見えた。社会インフラを支える製品を生で見ることができて良かった。(感謝)
 
展示資料館の見学
 
工場見学後の質疑応答
 (4) 社名ヤンマーの由来
    ・当初、農業機械に関連して豊作のシンボルであるトンボを検討していたが、他社が登録済み
     であったため、トンボの大将オニヤンマに因んでヤンマーと命名された。
    ・ちなみに見学者用帽子(お土産として頂いた)のマークは、「Y」とトンボをイメージしている。
 (5) 女性からの感想
    男性科員は、会社概要・製品のコンセプト説明時、会社勤務を思わせる態度で、真剣に
    講義を受けていたと、感心していました。
                                                              以上
 ヤンマー工場前 集合写真

 《午後の部》
 ◇ 日時    2014年10月10日(金)13:30~15:00
 ◇ 清掃場所 淀川下流域 JR神戸線右岸 塚本鉄橋~淀川大橋
 ◇ 参加者   シニア自然大学校研究部環境科 35名
2.社会貢献活動「淀川河川敷清掃」:
    前回、6月13日の淀川点野地区清掃についで、二度目のとりくみでした。
    午前中のヤンマー工場見学を終え、各自JR尼崎駅周辺にて昼食を済ませ、1時に尼崎駅に
    再集合。そして塚本駅への移動でした。
    JR塚本駅に下車することは、多分始めての方が多かったのではないでしょうか。
 (1) 川河川敷一帯は:
    堤防上から見えた目の前の大阪駅周辺は、どのように移りましたでしょうか。
    一帯は、淀川花火大会の会場でもあり、年に一度大変にぎわいます(あいにくと今年は台風10号
    の接近により中止)が、いつもは関係者のみで閑散としております。
    本日は、元気なシニアのみなさまで、河川敷が輝いておりました。
 (2) 連携作業:
    河川敷にて、西淀自然文化協会(6名のサポーター)の
    みなさまと合流し、長年とりくんでおられる周辺での保全
    活動の概要説明を受けました。
    その後、各自ゴミ袋1枚持参し、いよいよ作業開始です。

清掃活動事前説明
 (3) クリーンアップは一時間:
    見た目にはきれいな河原なのに、どこにゴミがあるの?と思うほどでした。
    好天に恵まれての清掃は、一見きれいに見えていた河川敷も、一歩水辺に近ずいたり、
    ヨシ原に足を踏み入れると、たちまち袋がいっぱいになっておりました。
 (4) 主な散乱ゴミ類は:
    掃除機や炊飯器、卓上コンロ、ビデオデッキなどは、まるでここで生活していたのかと、
    疑うほどでした。
    スーパーのカート2台が、何故ここにあるのでしょう?
    またタバコの吸い殻には、いつもながら手こずっておりました。
    そして農薬缶には、驚きを隠しきれませんでした。
 (5) 作業を終え、戻った人たちに一言感想を寄せて頂きました!:
    ・河岸には、「シジミ類」の貝ガラがあり、生きていると感じました。
    ・見た目には、きれいな河川敷なのに、岸に近づけばすごいゴミ!
    ・環境教育の強化や、学校での義務化、先進国としての徹底を!
    ・ポイ捨てのキャンペーンが、必要ではないか!と、ご提案下さる方。
    ・社会生活の基本なのにと、悲しい現状を憂いて下さる方。
    ・元気なシニアが頑張るしかないのか?みんなのモラルに期待したい!
    ・来年もやるよ!とエールを送って下さる方。
    ・堤防上の自動車道路は、普段は通行止めにすべき。
    等々。

清掃活動中

清掃活動中
淀川河川敷(花川) 集合写真
毎年、淀川花火大会前には、大々的な清掃活動も実施されておるようですが、
前後の台風9号・10号・19号により、淀川汽水域の散乱ゴミはエンドレスでした。

短い時間でしたが、かなりの散乱ゴミを収集できましたし、合わせて出現生物も記録できました。
本日は、日頃恩恵をこうむる淀川に対しての社会貢献活動の心地よい一日でした。お疲れ様でした。

企画:1班・一ノ瀬、記録:旭・村瀬、写真:大野・村瀬、編集:北仲