UP 2015.11.24 kita
竹中大工道具館、関帝廟、相楽園

○実施概要

 平成27年11月6日(金)、神戸市内の施設見学を行なった。幸い秋晴れに恵まれ、27名の参加者全員無事に見学を終えた。

○竹中大工道具館

 新幹線新神戸駅のすぐ近くにある建築工具店の展示館である。日本に建築会社は数多くあるが、これだけ沢山の工具を系統的に集めて陳列した施設は珍しい。道具の意味を調べるために広辞苑を開くと図面提供者はすべて竹中工務店道具館とある。館内の案内は韓国人の崔(チエ)さんという若い女性だった。流暢な日本語だ。一番種類の多い工具は鑿(のみ)だという。細かい細工を施すためには多種多様の鑿が必要だという。次に多いのは錐、その次が鋸だ。さらに、鉋、チョウナ,斧など掌に入るほどの小さなものから、二人掛けで使用するような大きな工具まで様々だ。日本にこれだけ多種の工具ができた理由は日本固有の桧のためだという。桧は日本と台湾だけに植生するという。桧はきわめて素直な用材で加工がしやすいくしかも丈夫な建材だ。もし、桧がなかったら日本の建築技術は大巾に遅れていただろうという。展示館には工具だけでなく、木造建築のモデルが部分的に示され木造建築がどのように作られるのかがよくわかった。機会があったらまた訪れてみたいものだ。

竹中大工道具館館内

大工道具一式

ヤリガンナ(槍鉋)とチョウナ(張娜)

1枚板で作った階段

説明員の解説

鉄製斧と石器斧の切り口比較

○関帝廟

 新幹線駅構内で昼食を終えて、地下鉄で県庁前に至る。山手の住宅街の中に関帝廟が建っている。地味な建物が並ぶ通りにきわめてカラフルな建物が目立つ。三国志の英雄関羽の鎮魂社である。正式寺名は慈眼山長楽寺というレッキとしたお寺である。関帝、十一面観音、天后聖母が祀られている。神戸市内の華僑の人びとが信仰の対象としている。関帝廟は神戸のほか、大阪、横浜、函館の3か所にある。ここで集合写真を撮る。

関帝廟正面

龍鉄

         集合写真




○相楽園

 相楽園は元小寺泰次郎氏の所有邸地でのちに神戸市に寄贈された。約2万平米の広大な庭園は池泉回遊式庭園で、ソテツ、クスノキ、モミジのほか多くの樹木が生えている。旧ハッサム邸や旧小寺家厩舎、茶室浣心亭などがある。ちょうど菊花展が開催されており、観覧者が多かった。休息テントも設置されており、近くの茶店から茶菓を購入して休む人も多かった。来場者が多く見学が終わったら流れ解散ということにした。15時に全員庭園をあとにする。

ソテツ

相楽園船屋形

巨大クスノキー市民の木

旧ハッサム邸

厩舎

相楽園菊花展