UP 2016.2.25 kita
環境科 野鳥観察 甲子園浜

(1)西宮学習センター:山西良平氏(元大阪自然史博物館長、現在西宮市貝類館顧問)の講演
    テーマ「大阪湾の海の生き物の現状
             ~大阪湾海の生き物一斉調査から見えてきたこと~」

 今回の野鳥観察は、村瀬りい子さんの設定で、西宮環境学習センターと甲子園浜で行われました。 午前に講演、午後甲子園浜に出て冬鳥の観察と言うことで、午前10時より、西宮学習センター で山西良平氏の「大阪湾の海の生き物の現状~大阪湾海の生き物一斉調査から見えてきたこと~」の 講演は、大阪湾の生き物で大阪湾沿岸の潮間帯生物分布の違い、湾口型、内湾型、河口型に分類。

湾口型:南部の岩礁に普通に見られるもの。海藻、軟体動物、節足動物、棘皮動物など
内湾型:富栄養の環境に適応し、塩分の低下に耐性をある程度供えている種。マガキ、タテジ
    マフジツボ、ムラサキイガイなど
河口型:水質の変動幅の大きい環境に適応する種、ドロフジツボなど


内湾型

河口型

湾口型

山西講師から環境研修を受ける

(2)大阪湾の地形と水環境の特性
* 紀淡海峡と明石海峡の2箇所で開口
  明石・紀淡海峡に開口している胃袋形の特殊な形状の内湾。北東方向に深く湾入。
* 主要流入河川が湾奥に局在
湾の東北部に主要河川の河口が手中し、そこから流入する河川水の量は大阪湾全体に流入する量の9割以上を占める。
* 南からは外海系水の影響
瀬戸内海の東端に位置し紀淡海峡で紀伊水道と繋がっており外海系水が流入。
* 恒流の影響
時計回りの恒流のため、奥湾からの河川水の影響は、淡路島側と比べると大阪側より大きくなっている。

(3)大阪湾生き物調査
 「大阪湾生き物一斉調査」は大学・市民団体・国および地方公共団体等で構成する「大阪湾環境再生連絡会」 が大阪湾沿岸で活躍する団体の協力により、一般市民の参加で各地の生き物を一斉調査する活動です。
この調査の結果は大阪湾の各地の水環境を把握する基礎資料にします。
2008年に第一回の調査、昨年の2015年で第8回の調査を終って、2016年は第9回を実施する予定です。



*昼食後、13時まで 3階の学習センターの見学、及びここで、海側の野鳥観察

(4)甲子園浜で野鳥観察(観察実施協力:野鳥観察グループーはばたきグループ)
 2月19日の干潮予測は13時55分の予定。干潮の時間より少し早めに13時より観察に入りました。はばたきグループ4名の方の指導により、環境学習センターの外の甲子園浜に出て、野鳥観察に。カワウ、オカヨシガモ、オナガガモ、マガモ、ミサゴなど26種を観察。捕食をしようと空を大きく旋回している2羽のミサゴを発見しました。

14時40分 現地解散

      ユリカモメ↓

甲子園浜(1)
     オナガガモ↓

甲子園浜(2)


鴨の生態(1)マガモ


鴨の生態(2)(捕食の潜り)ヒドリガモ


鴨の生態(3)ヒドリガモ

鴨の生態(4)オナガガモ

鴨の生態(5)ハシヒロガモ(上)とヒドリガモ(下)


返す波寄す波に乗る鴨の群    二三弥

岩陰の波に漂ふ浮寝鳥      二三弥