UP 2017.9.26 kita
武庫川ウオッチング
~探してみよう攪乱生物~

 宝塚大劇場を左手上流に見ながら、『宝塚大橋』より真下の左岸下流側の武庫川高水敷一帯が、本日の野外活動場所です。右岸はクズやヨシで覆われた藪となっているが、ジックリ観察すると黄色の「アメリカネナシカズラ」が一帯を覆っています。

事前説明-1
      
事前説明―2

 平成24年の大雨で一帯は、堤防が削られたり大きな損傷を受けています。
本日は身近な武庫川の自然に近づき、武庫川の自然体験教室をとおして、日ごろ皆様が素どうりしがちな足元をご紹介することが目的でした。

自然観察―1

自然観察―2

自然観察―3

 河川敷に降り立つや否や「草花ビンゴ」ゲームで一帯の草花にご挨拶をしました。
河原を利用する「バッタ類」や世界一美しいといわれる「ミヤマアカネ」を探したり、 攪乱植物「カワラサイコ」(兵庫県絶滅危惧種/Cランク)を探したり・・・と 残暑の厳しい中、約一時間熱中症に注意を払いながらのウオッチングでした。

◆写真-1:出会った草花や生きものなど

ヤノネボンテンカ

ムクゲ(韓国の国花)

カワラサイコ

ハタケニラ

センニンソウ

ヘクソカズラ

ヤマトシジミとカワラサイコ

ミズヒマワリ

ミヤマアカネ(下見にて)

 攪乱があるからこそ生き延びている貴重な「カワラサイコ」の存在に、気づいて貰えたでしょうか。可愛らしい黄色のカワラサイコの花を求めて、沢山のハナアブ類やチョウ類などがやってきておりました。
残念ながら「ミヤマアカネ」は本日確認不可でしたが、一帯にはたくさん生息環境が整っております。
M様が一昨日付近(逆瀬川)にてマーキング調査をやったところ120匹ほど確認できたとのことでした。逆瀬川にお住いのK様も、“庭に来るけど奇麗だよ!”と絶賛しておられました。
特定外来生物「ミズヒマワリ」の群生が大変気になる一帯ですが、アレロパシー活性を持ち、訪花昆虫(チョウ・アブ・ハエなど)に対する誘引力が強いといわれるとおり、「ツマグロヒョウモン・モンシロチョウ・キチョウ・モンキチョウ・アオスジアゲハ・アゲハチョウ・ミスジチョウ・ヤマトシジミ・ツバメシジミ・イチモンジセセリ・・・などのチョウ類が沢山群がっておりました。

◆写真-2:出会った草花や生きものなど

クルマバッタモドキ

ツマグロヒョウモン♀

モンキチョウ♂

ツバメシジミ

ヤマトシジミとカワラサイコ

クビキリギス

ショウリョウバッタ

ヤマトシジミ

カンナとワカバグモsp

エサキモンツキカメムシとカワラサイコ

イチモンジセセリとミズヒマワリ

カワラサイコとハムシsp


この後は、近くの美座会館に移動して【昼食】です。
昼食後はワークショップで再び武庫川の自然体験を楽しみました。
1)「武庫川の平面パズル」にチャレンジし合ったり、

1)-1「武庫川の平面パズル」にチャレンジしているところ
      
1)-2「武庫川の平面パズル」にチャレンジ中

1)-3「武庫川の平面パズル」にチャレンジ
      
1)-4「武庫川の平面パズル」にチャレンジ

2)「武庫川の七草さがし」
3)「武庫川の草木染」(アメリカネナシカズラでタッセルづくり)
武庫川の随所で確認できる特定外来生物「アメリカネナシカズラ」を①鉄(黒色)、②チタン(赤色)、③銅(緑色)、④アルミ(黄色)、⑤錫(薄い黄色系)を用いて、5色に染め上げました。

3)-1 完成作品(左より):北仲・清野・菊地・前中・大野・村山
     
3)-2 完成作品-2
早い人は、2匹3匹と仕上げておりました。

4)「日本一美しいミヤマアカネづくり」

4)-1 一筆書き「ミヤマアカネ」づくりにチャレンジ中
      
4)-2 一筆書き「ミヤマアカネ」完成作品

5)「武庫川の試食会」(中止)・・・お盆過ぎに草取りをされたのでなし。

など、武庫川美座会館付近の自然環境を時間いっぱい体験して頂きました。
・攪乱植物について
・絶滅危惧種について
・特定外来生物について
・生物多様性とは
・好ましい保全活動とは
共に共有する場になりましたでしょうか。
 以上
◆集合写真:
(村瀬・・・カメラがつぶれてしまいました。すみません。)