UP 2018.11.11 kita
大阪大学吹田キャンパスでの講演と施設見学

行 程

1.午 前 :講 演(10:30~12:30)
題 目:「発酵の世界」A.アジアに根付く麹文化
B.発酵と乳酸菌の有用性
講 師:Dr.吉田 敏臣 大阪大学名誉教授(昭和38年発酵工学科卒業)
2.昼 食 :12:30~13:30 学食
3.学内見学:13:30~14:15 A.船舶海洋試験水槽設備見学
14:30~15:00 B.薬学部薬用植物園見学

 生憎の雨模様で、特に集合時間前は雨脚も可成りあって集合場所を学内キャンパスの「テクノアライアンス棟1Fロビー」としておりましたので各自の交通手段はモノレール/バス/徒歩と多様でした。果たして、集合時間に上手くミート出来るかと気掛かりだったのですが流石「自然と環境科員」お見事でした。
講演場所は大学側の好意で設備の整っている「センテラス3F」でしたが、担当者の準備不足もあって少し手間取り10時30分からの開始でしたが、12時30分迄2時間に及ぶ講演を聴くことが出来ました。
昼食後、長さ100メートルにも及ぶ「船舶海洋試験水槽」を見学しました。この水槽は本来約4メートルの水に満たされているのですが、6月に発生した地震により亀裂が発生し水が50年ぶりに空の状態を見れる事になりました。
薬用植物園は薬用に使われる草木が集中して植えられていて通常見る植物園とは趣が異なり、これも研究の一環なのかと思いました。その広さは10,610㎡の敷地を要し、大小の温室、栽培場と管理棟から構成され、国内外の薬用植物約800種類が栽培、保存され、薬学の実習教育にも活用されている由。
吹田キャンパスは甲子園球場28個分、100万㎡、学内連絡バスもあり一般人達も自由に出入り出来る特異な大学の様です。
又、吹田・豊中・箕面キャンパス/中之島センターを合わせると日本一を誇る学部学生数で15,524人、大学院生を含めると約24,000人にも及ぶ様です。
さぞかし、素晴らしい研究成果が上がるものでしょう・・・。
色々と差配して頂いた村山さんに感謝感激です。

テクノアライアンス棟1F集合写真:1Fには各種案内パンフレットがありました

講演内容: 講演中の吉田先生

講義内容

1.アジアに根付く麹文化
下図の通り、世界の伝統的な酒造りの文化圏 ①ワイン ②麹の酒圏 ③乳酒圏 ④樹液利用の酒圏 ⑤口かみ酒圏に分類され、非常に奥の深いものの様です。
特に興味深い麹の世界も中国・韓国・東アジアと多岐に渡っていて、特に中国の紹興酒、多様な白酒のタイプや、日本酒の生酛育成方法・育成中の微生物の推移による酵母の働きも参考になりました。

2.発酵と乳酸菌の有用性
下図の「いろんいろな発酵」と「発酵乳と乳酸菌の活躍」は、私たちの日常生活の中で非常に興味深かったのではないでしょうか。

船舶海洋試験水槽設備見学

かつて、日本は世界一の造船建造を誇っていましたが今や韓国や中国にその覇権を奪われておりますが、日本全国にはまだまだ試験水槽は大学・研究所・造船所多数残っています。但し、今回の様に水が抜かれた状態での水槽は非常に珍しく貴重でした。
模型を使って水槽の中で種々の条件に合わせ挙動試験をすることで構造物の強度、摩擦抵抗、造波抵抗を測定し実際の船や構造物建造に役立つことが出来ます。

試験水槽入り口にある実船の救命ボート前にて

試験水槽の説明をする沢村先生と空になっている試験水槽
薬学部薬草木園:この写真は入り口

以上