UP 2018.11.22 kita
平成30年度自然と環境科一泊研修旅行(宮津・舞鶴方面)
 
 日 時 平成30年11月15日(木)~16日(金)1泊2日
 行 先 兵庫県コウノトリの郷公園、伊根湾周遊、天橋立を展望する成相山山頂展望台、
     宿泊地岩滝温泉ホテル喜楽家、京都大学フィールド水産実験所、舞鶴市立赤レン
     ガ博物館、舞鶴赤れんがパーク、道の駅舞鶴港とれとれセンター海鮮市場
 宿 泊 岩滝温泉ホテル喜楽家
 参加者 25名
 交 通 貸切中型観光バス

行 程

成30年11月15日(木) 天候:曇り一時小雨
集合・出発 8時00分 大阪駅前梅田第三ビル前
阪神高速福島IC⇒休憩舞鶴若狭自動車道西紀SA⇒日高神鍋IC⇒
①兵庫県コウノトリの郷公園10:55~11:55⇒車内で弁当(弁当各自持参)⇒12:00~13:50⇒
②伊根湾めぐり遊覧船にて遊覧14:00~14:35⇒
③成相山展望台15:20~15:50⇒
④宿泊地岩滝温泉「岩滝温泉ホテル喜楽家」TEL 0772-46-3351

平成30年11月16日(金) 天候:晴れ
岩滝温泉ホテル喜楽家出発9時00分⇒宮津天橋立IC⇒舞鶴東IC⇒
⑤京都大学フィールド舞鶴水産実験所10:00~11:40~昼食:ホテルマーレたかた11:45~12:45⇒
⑥舞鶴市立赤れんが博物館、舞鶴赤れんがパーク12:50~14:30⇒舞鶴港とれとれ海鮮市場⇒舞鶴東IC=休憩丹波PA=福島IC=梅田到着解散18:00


目 的

比較的近場で、交通の便の良い宮津・舞鶴の歴史・地形・環境を学び、景観を楽しみながら、時間的に余裕を持った研修旅行とする。また全員が役割分担し、事故を防止し、楽しい研修旅行をコンセプトとする。

① 兵庫県コウノトリの郷公園

到着して直ぐに講義室に案内され、研究機関としての役割、コウノトリについての説明、保護・増殖についての歴史についての説明をしていただいた。
国の特別天然記念物であるコウノトリを保護・増殖と野生復帰を促す研究機関で、昭和46年には農薬のせいでコウノトリは絶滅したが、以前生息していたコウノトリと同じ遺伝子を持つコウノトリをロシアから貰い受け、それが子供を産み、野生化にも成功した。 肉食であるコウノトリの食べ物を確保するためには、水のある田圃(湿地)が必要で、農薬を使わない(減らす)、冬も田圃に水を張っておくなどの地元農家の協力が続けられている。
現在兵庫県北部の但馬地域を中心に野生個体群が復活しつつあり、コウノトリは、日本各地の大空を飛び、2014年には初めて国境を越えて韓国へ渡ったことが確認された。
園内には屋根がないケージが設置されており、コウノトリの様子を間近に見ることができた。また、自由に飛翔する野外のコウノトリも園内や近隣で見ることが出来た。

コウノトリの郷公園概要説明

コウノトリの説明を聞く

コウノトリ

コウノトリの郷公園にて

② 伊根湾めぐり遊覧船にて遊覧し舟屋を海から見る

バスで移動中に雨が降り始めた。現地に天候、遊覧船の運行状況を問い合わせ、決行を確認した。
伊根湾めぐり遊覧船で舟屋が立ち並ぶ伊根湾を約25分かけて周遊した。湾を取り囲むようにして建つ舟屋を海上から眺めるのは、陸地からではなかなか味わえない舟屋の風景と趣があった。船からエサをあげるとカモメよりむしろトンビが群がって突進して来て驚かされた。伊根湾めぐりの醍醐味のひとつといえる。
舟屋とは、一階部分が海(舟置き場)、二階部分が住居スペースになっている独特な建造物で、最近では客室・民宿等にも活用されているという。伊根湾には、この舟屋が周囲5kmに渡って230軒あまりが立ち並び、国の「重要伝統的建造物群保存地区」にも選定されている。

伊根湾めぐりに乗船

トンビがエサを取りに来る

伊根湾の舟屋

③ 成相山展望台より天橋立を展望

乗船中に雨もあがり、天橋立を一望できる成相山展望台に向かった。
天橋立は日本三景のひとつで、宮津湾と内海の阿蘇海(天橋立によって日本海の宮津湾から仕切られてできた内海、海跡湖)を南北に隔て、全長3.6キロメートル及ぶ湾口砂州で、砂嘴とも呼ばれる。沿岸流が砂を運び、鳥のくちばし状に堆積した砂浜は砂嘴と呼ばれる。他の陸地にくっつくように伸びていった場合は砂州と呼ばれる。
神社の境内を通り抜けケーブルカーに乗車し、成相山山頂から天橋立が一望できた。
日本三景天橋立といえば有名なのが「股のぞき」。股のぞきをすることで、天と地が逆さになり、龍が天へ舞い上がる様に見える。そのため、天橋立は「飛龍観」と呼ばれている。股の下から顔をのぞき込ませたときに視野が平面に見え、遠くのものが小さく接近して見える「股のぞき効果」に関する研究で、立命館大学東山篤規教授と大阪大学足立浩平教授の共同研究により第26回イグノーベル賞知覚賞を受賞したそうだ 。

天橋立股のぞき

天橋立股のぞき2

リフトで降りる

天橋立成相山展望台

④ 宿泊地岩滝温泉「岩滝温泉ホテル喜楽家」

宿泊は静かにたたずむ阿蘇海が窓から望める宿で、天橋立の旅情にひたることが出来た。夕食、懇親会で、お喋りの花が咲き、ビンゴゲームで盛り上がった。 翌朝は天気が良く、阿蘇海に面した宿から、朝靄が水墨画のような幻想的な景色をもたらした。 しかし阿蘇海は最近、底に溜まったヘドロや環流による循環の悪さ、山林の栄養を含んだ水や土砂の流出・流入(林業の衰退と関連)、 農地からの農薬や肥料、生活雑廃水、などの原因により水質悪化の問題が起きているという。

ホテル喜楽家到着

夕食開宴挨拶

朝もやの若狭湾

ホテル喜楽家前にて

⑤ 京都大学フィールド舞鶴水産実験所

舞鶴水産実験所は京都府舞鶴市長浜にある京都大学フィールド科学教育研究センターの海域ステーションで、標本館、飼育棟、研究棟、宿泊棟、実習調査船などの施設を活用し、幅広い教育研究活動を行っている。
益田玲爾実験所長より「若狭湾の魚たちの素顔」の講義を受けた。魚の生態から、豊かな海である若狭湾の美味しい魚の料理の仕方、若狭湾がなぜ豊かな海なのかをユーモアと、魚への愛情のこもった興味深い講義だった。最近輸入魚が増加しているが、資源豊かで美味しい国内産を食するよう提案があった。
益田先生は趣味の潜水を活かして,沿岸に生息する魚類の分布や生態についても調査・研究している。舞鶴水産実験所前での毎月2回の定例潜水調査を皮切りに,原発温排水の影響を受ける福井県高浜町音海での潜水,さらには気仙沼で震災以降の海の回復の様子をモニタリングするなどの潜水調査を行っているそうです。

講義を聴く

講義のまとめ

説明を聞く

京大舞鶴水産実験所 益田所長と

⑥ 舞鶴市立赤れんが博物館、舞鶴赤れんがパーク

舞鶴市には、明治34年(1901)に旧海軍舞鶴鎮守府が開かれたころ、海軍が建設した多くのれんが建造物が残っている。現在も海上自衛隊舞鶴補修所が隣接している。
舞鶴市立赤れんが博物館は明治36年(1903年)に、旧海軍の魚雷倉庫として建てられたもので、本格的な鉄骨構造のれんが建築物としては、日本に現存する最古級の建物で国指定重要文化財となっている。世界のさまざまなれんがの歴史や、れんが建造物が紹介されている。
赤れんがパークの建物は、そのほとんどが旧海軍舞鶴鎮守府の軍需品等の保管倉庫として、明治35年(1902)から明治36年(1903)に建てられたものだ。これらの倉庫のうち8棟が平成20年(2008)に国の重要文化財に指定され、平成24年(2012)に「舞鶴赤れんがパーク」としてオープンした。赤れんが街の雰囲気を感じ取ることが出来た

赤れんが博物館

レンガ博物館概要説明

手付かずの赤レンガ倉庫

最後に大阪への帰着時刻を気にしながら、30分間だけ「道の駅 舞鶴港とれとれセンター」の海鮮市場に寄り、若狭湾の新鮮な魚介類を各自がお土産として購入し、帰路についた。

 今年の研修旅行は皆さんの協力を得て無事終了する事が出来ました。旅行行程も、渋滞に巻き込まれ、多少遅延気味でしたが18時過ぎには梅田西口に無事到着する事が出来ました。
 計画しました「コウノトリの郷公園」、「伊根の舟屋(伊根湾巡り遊覧船)」、「天橋立展望」、「京都大学フィールド水産実験所」、「舞鶴市立赤レンガ博物館と赤レンガパーク」は地方創生が叫ばれる中その一環も垣間見られ、それなりに研修成果が上がったのではないでしょうか・・。
 又、宿泊地での「夕食会の余興」も皆さんが持ち寄った景品を準備して頂き、ビンゴ―ゲームで盛り上がりました。(企画班班長より)

担当2班
1. 旅行計画・諸経費取り纏め:   篠原 ヱリ子 ・ 井上 加代子
2. 案内書作成・写真:       大野 達男
3. ホテル部屋割り等:       長谷川 清満 ・ 井上 加代子
4. 宴会段取・司会:        田中 晃   ・ 小林 薫
5. 員数確認:           小林 薫
6. 旅行記録:           石井 勇
7. 二次会:            金山 節男 ・ 長 俊次
8. 全般取り纏め:         金山 節男