UP 2019.10.29 Utm
書写山円教寺拝観、書写の里美術工芸館、酒蔵巡り


  

1.円教寺の参拝

 当日は予報どおり雨が降ったが幸い大降りにならず、ほとんど傘を使うことなく無事全行程を終えた。参加者は当初18名だったが円教寺で村瀬さんが合流、計19名となった。
 お寺の参拝者は雨天の予報があったためか秋の観光シーズンにもかかわらず閑散としていた。代りに外人さんの参拝者が多かった。外人さんは雨だからと言ってやめるわけにはいかない。
 お寺のある書写山は標高371メートルの山だ。1958年にロープウェイが開通して参拝がずいぶん楽になった。ロープウェイを降りたところから急な上り坂となるので脚力に自信のない人のためにマイクロバスが走っている。往復500円だ。参加者のうち6名が乗車した。
 われらの仲間の村山さんがバスから降りてきた背の高い外人さんにどこから来たのですかと英語で尋ねた。ペルーから来ましたとの答え。地球の裏側からの訪問客だ。外人さんはだれでも英語を話すようだ。バスは急な坂道をものともせずあっという間に摩尼殿前に到着。

摩尼殿

 摩尼とはほんらい宝石という意味だが仏教では如来様観音様という意味で使われる。石段を登ると目の前に摩尼殿が建っている。靴をぬいで本堂へ。
 ちょうど数人の僧侶が読経していた。蝋燭の薄暗い明かりなのに経文を熱心に読んでいる。あんな暗いところで文字は読めないはずだ。おそらく文字は見えなくても経文はすべて暗記しているのだろう。
 縁側へ出て外を見る。緑の樹木が茂っている。もう少しすると鮮やかな紅葉がみられるはずだ。摩尼殿は京都の清水寺の本堂をミニチュアにしたような造りだ。外を眺めていると徒歩で登ってきた仲間たちがぞくぞくとやってきた。みんなが合流して摩尼殿のある中谷から岩の多い道を歩いて西谷へ。

 
右から大講堂・食堂・常行堂

 西谷には重要文化財の大講堂、食堂、常行堂が広い庭園にコの字型にならんでいる。この本堂で2003年公開の「ラストサムライ」が撮影された。トムクルーズと渡辺謙が共演した映画でいまでも二人の姿が目の前に残っている。また大河ドラマ「軍師官兵衛」のロケ地にもなった。

食堂内に展示されている仏像 展望台から姫路市内を望む

 しばらく散策して西谷を降りる。摩尼殿のある湯屋橋へたどり着く。すぐ横に「はずき茶屋」という食堂がある。ここが昼食をとる場所だ。小生は弁当を持参していたが同行の村山さんに誘われて中へはいる。彼も弁当持参だがなかで食べようという。小生も同意して店へはいる。彼はうどんを注文、小生はおでんを注文した。弁当におでんの具を5片食べるとおなかがぱんぱんになった。
 隣に3人の外人さんが餡餅をおいしそうにたべている。やがて仲間たちがぞくぞくと食堂へやってくる。村山さんが食事を終えて外人さんへ英語で尋ねる。どこから来られたのですか。一番年配の女性が答える。カナダからという。北海道から九州まで3週間かけて縦断旅行の予定だという。素晴らしいと村山さんと小生がうなずく。
 集合の時間となり、一同は食堂を出る。我々以外の弁当持参のグループは摩尼殿近くの地蔵堂で弁当を開いたという。屋根付きで不意の雨にも対処できるという。なによりも建物に近接してベンチがあり、食事に不自由しなかったそうだ。下りのロープウェイで下まで降りる。


2.姫路市書写の里美術工芸館の見学

 ロープウェイのすぐ近くに美術工芸館が見える。きれいに手入れされた竹藪の奥に、曲線のカーブを描いた大きな瓦屋根の建物がそびえている。ちょうど展示品の入れ替えをしている最中で入場料はとられなかった。
 可愛い人形や仏像の焼き物がたくさん並んでいる。奥のほうに巨大な御神輿のような置物がある。ダンジリだと思ったが車輪がついていない。傍らに大勢でかついでいる写真が飾ってあった。係員の説明で地元のお祭りの御神輿だという。係員に従って二階へ登る。民芸品の工芸工房だ。独楽、お面、人形、おもちゃの乗り物などを若い技術師が作っている。独楽などは見学者が自由に遊ぶことができる。見学を終えて外へでる。

 玩具展示室の見学


 再びバスへ乗って最後の目的地へ急ぐ。


3.灘菊酒造の見学

 バスで15分ほどで灘菊酒造へ到着。広い駐車場には数台の観光バスがならんでいる。意外に大きな酒造会社だ。まず試飲会場へ。各種の日本酒を小さな杯で試飲。
 次に昔の清酒工場を見学。係員にお酒の製造プロセスの説明を受ける。隣の新しい清酒工場は完全オートメーションで見学できない。清酒工場の係員も完全消毒の服装でなければ新しい醸造所へは入れないそうだ。
 最後に酒の販売所へ。この清酒工場で醸造している各種のお酒を販売している。参加者それぞれ好みのお酒を買っていた。

灘菊酒造の見学

 その後、バスは一路大阪へ。帰着予定の17時よりやや早目に無事梅田へ到着した。
 みなさんご苦労さまでした。
                                             以上