UP 2019.11.18 HRY
2019年11月野外活動
令和元年度自然と環境科一泊研修旅行
(越前市・福井市・勝山市・大野市
■日時:令和元年(2019年)11月14日(木)~15日(金)
■集合:8:00梅田第3ビル前
■行先:越前和紙の里、一乗谷朝倉氏遺跡、永平寺、福井県立恐竜博物館、
     白山平泉寺、越前大野城/越前大野城下町
■宿泊:勝山ニューホテル
■参加者:自然と環境科 23名
■交通:大阪第一交通 中型貸切バス
                                                
                 行程
                 (行程図)

 令和元年11月14日(曇り時々雨)
     8時00分  大阪梅田出発(名神・北陸道経由)
    11時10分~11時50分 越前市の「越前和紙の里」めぐり
                     卯立の工芸館・紙の文化博物館 見学
    12時15分~12時55分 一乗寺谷レストランで昼食
    13時00分~14時15分 一乗谷朝倉氏遺跡見学(ガイド付き)
    14時35分~15時35分 永平寺参拝
    16時15分  勝山ニューホテル到着

 令和元年11月15日(晴)
     8時45分  勝山ニューホテル出発
     9時00分~10時20分 福井県立恐竜博物館見学
    10時35分~11時50分 白山平泉寺見学(ガイド付き)
    12時10分~12時50分 平成大野屋はいから茶屋で昼食
    12時55分~14時20分 越前大野城見学と越前大野城下町散策(ガイド付き)
                     に分かれて行動
    14時25分 越前大野発 帰路
    19時40分 大阪駅西口着(途中渋滞に巻き込まれる)
     
概要
 今回の研修旅行では、福井県立恐竜博物館で、恐竜に関する情報に加えて、地球の誕生から現代にいたる進化の歴史を学ぶとともに、福井県越前地方に点在する「越前和紙の里」「一乗谷朝倉氏遺跡」「永平寺」「白山平泉寺」「越前大野城」「越前大野城下町」を見学し、文化・歴史等の知識を深めました。
---第1日---
(11月14日(木))

◇越前和紙の里めぐり◇
(11:10~11:50)

 越前地方は、滑らかで強い高級和紙の生産地として有名で、和紙の里がある五箇地区には、現在も約30件の手漉きの和紙工房があるそうです。紙の文化博物館には、越前和紙の種類・用途・歴史等に関する資料が展示してあり、和紙の知識を深めることができました。卯立の工芸館は、江戸中期の紙漉き家屋の典型的な間取りで、そこでは、手漉きの和紙製造工程の「塵選り」「煮皮を叩解」「紙漉き」の実演を見学しました。紙漉き工程では0.1mm以下の厚みで漉き分ける技術が披露されました。

越前和紙の里通り

紙の文化博物館

卯立の工芸館

原料はコウゾ(高知産)

紙すきの実演
◇一乗谷朝倉氏遺跡◇
(13:00~14:15)
 一乗谷は、戦国大名朝倉氏の城下町で、5代103年間にわったて越前の中心地として栄えていました。4代朝倉孝景の時代に全盛期を迎え1万人を超える人が住んでいたと推定されています。しかし、1573年刀根の戦いで織田信長軍に敗朝倉氏は滅び、城下町は焼き討ちにあい灰塵に帰しました。その後、昭和42年から発掘調査が進められ、平成7年、200メートルにわたって当時の町並が復原されました。今回、復原された町並を中心に付近の遺跡を見学しました。町並は、遠見遮断道に沿って、上級武士屋敷、中級武士屋敷、職人の家等が復原されており、当時の隆盛の一旦がうかがえました。特に、各家に大きい井戸があるのは驚きました。時間があれば、東側背後にある一乗谷城(標高473m)に登り、当時の隆盛に思いをはせるのもよいかと思われます。

朝倉氏遺跡見学スタート

一乗谷寺院跡

復原町並

朝倉館跡

朝倉館唐門

一乗山城を望む(473m)

隆盛を誇った一乗谷(人口1万人)
<一乗谷朝倉氏遺跡散策路地図>

永平寺
(14:35~15:30)
曹洞宗の総本山永平寺では、全員長い階段を法堂まで登り、お参りしてきました。短時間の座禅が体験できる部屋では、希望者は座禅を体験しました。また、境内の木々の紅葉も見ごろでした。

永平寺山門

永平寺についての説明

階段の続く回廊

仏殿から紅葉の境内

絵天井(傘松閣) 230枚
◇勝山ニューホテル◇
(16:15~翌8:45)
 ホテルでは、バイキングの夕食の後、手品・カラオケ・懇談で親睦をはかりました。朝は、夜来の雨もやみ、近くの低い山には雲海が見られました。

夕食会 乾杯

二次会 I氏マジック

仲良くカラオケ
<夕食風景>

第1日のYOUTUBE(スライドショウ)はこちら

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---第2日---
(11月15日(金))

◇福井県立恐竜博物館◇
( 9:00~10:20)
 1982年、勝山市北谷の杉山川流域で、中世代白亜紀前期のワニ類の全身骨格化石が発掘されたのがきっかけで発掘調査が行われ、小型肉食恐竜の歯化石が発見されました。その後、恐竜を始めとする多数の脊椎動物の化石が発見採取され、現在も発掘調査が進められています。これらをうけ、2000年に福井県立恐竜博物館が設立されました。博物館は、40体以上の恐竜骨格が展示されている世界の恐竜ゾーン、生命の誕生から人類までの進歩を多様な標本等で解説している生命ゾーン、様々な化石や岩石・鉱物等を展示している地球の科学ゾーンの三つのゾーンがあり、恐竜に関する情報に加え、地球の誕生から現代にいたる進化の歴史を学ぶことができました。また、新種の恐竜化石も発掘され、「フクイラプトル」「フクイサウルス」「フクイティタン」等、フクイの名前が付けられています

恐竜博物館

エントランス

恐竜展示A

恐竜展示B
◇白山平泉寺◇
(10:35~11:50)
 平泉寺は、717年泰澄が霊峰白山に登ろうとして開いた所で、戦国時代の最盛期には、8千人の僧侶がいたとされています。しかし、1574年一向一揆に攻められ全山が焼失しました。その後、復興しましたが規模は小さく、明治政府の神仏分離により、平泉寺の名は廃止、現在は白山神社となっています。白山平泉寺は、京都の苔寺と並び苔の寺としても有名で、境内は、「ヒノキ苔」「オキナ苔」「スギ苔」等多くの種類の苔で覆われ、当日は、夜来の雨で、みずみずしい美しい苔を見ることができました。また、二の鳥居は権現造りで、白山神社本社は総檜造りで欄間には上り龍・下り龍の彫刻がはめ込まれていました。更に、平泉寺にはかって、名勝東尋坊の由来とされる怪力で乱暴な僧侶東尋坊がいたそうです。僧侶東尋坊は、皆に嫌われ、酒を飲まされ、現在の名勝東尋坊から海に投げ落とされたと言われています。

白山平泉寺精進坂

二の鳥居

拝殿

本社

境内の苔(拝殿前)、スギゴケ・ヒノキゴケ・オキナゴケ
<白山平泉寺散策マップ>

◇越前大野城◇
(12:55~14:20)
 越前大野城は、1575年金森長近によって築城された城で、徳川幕府時代まで続き、明治維新後に破却されました。城は亀山の山頂を削って平坦にして本丸を作り、その東麓に二の丸や三の丸を造る平山城という形だそうです。本丸のある山頂は比較的狭く、1968年再建された天守閣も小型の天守閣でした。ただ、天守閣の中には天守閣復元時に出土した資料や金森家や土井家等歴代の城主に関する資料が展示されていました。また、天守閣からの眺望は素晴らしく、大野市街地や荒島岳、経ケ岳、能郷白山等の美しい山並みを見ることができました。

大野城を目指して

大野城で

金森長近公像
◇越前大野城下町散策◇
(12:55~14:20)
 町歩き組は藤原ガイド氏の案内で、織田信長の武将金森長近公が京都にならって造った町並みを歩きました。 南北に一番から五番通りと寺町通り、東西に六間から八間通りと石灯籠通りの碁盤目状となっています。時間の関係で、朝市の立つ七間通りから寺町通り石灯篭通りの外周をめぐりました。朝市は終わっていましたが、中央に融雪のスプリンクラーを配した石畳の道、昔の建物のままの薬屋、病院、銀行などが目を引きます。町の防御のために集められたという寺町通りのお寺では早くも庭木に雪つりをしているところがありました。

結ステーション

七間朝市通り

寺町通り
<越前大野城下町絵図>

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恐竜博物館

白山平泉寺

第2日のYOUTUBE(スライドショウ)はこちら

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 今回の研修旅行は、事前の天気予報では二日とも雨で15日は寒波が襲来との予報でした。しかし、14日は見学時には雨はやみ、15日は晴れとなり予想していた程には寒くなく、当初計画通りスムーズに行程を消化し、初期の目的を達成することができました。ただ、帰路は、名神高速道路の渋滞に加えて、阪神高速道路池田線で2件の交通事故による渋滞に巻き込まれ、梅田到着が大幅に遅れました。
文/樋口、写真/樋口・大野・平山
企画3班:花島・平山
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