2021年度、研究部・昆虫科では、昆虫のフィールド調査の対象地域として、兵庫県南東部に位置する「道場」(兵庫県神戸市北区道場町)を選定した。

この調査地域は、沖積低地である三田盆地の東方の一角に位置し、行政区画としては神戸市がこの地区まで張りだした北区道場町を構成する。JR宝塚線でいくつかのトンネルを抜けて道場駅に降り立つ。丹波山地(丹波篠山市)に源を発した武庫川がゆるやかに流れている。
駅近くに架かる生野橋上に立ち、右岸・南西方向に目をやれば、田畑が拡がり農家が点在するのどかな農村風景が見渡せる。視線を少し左に振れば、武庫川右岸に流れ込む支流・船坂川沿いに南東方向に延びる山並みが目に入る。その先にはクライマー達を引き付けてやまない「百丈岩」がある。振り返って右岸方向、駅の北側を眺めれば山が迫り、山肌の一角には巨大な「不動岩」が露出している。また、駅の東方・武庫川下流方面にも山並みが連なっている。三田盆地の平野部を流れてきた武庫川はこの先、川の両岸に山崖が迫る武田尾方面の「武庫川渓谷」へと続いていく。
今回、調査の対象としたこれらの地域は、大小の河川(敷)を含む農地中心の平野部分と、コナラ、カシなど広葉樹が主体の二次林に覆われた低山地からなる。この一帯は大阪・宝塚などから、至近の距離であるにもかかわらず、その先の三田方面が大規模に開発されたこともあってか、開発から置き去りされた形になり。運よく環境破壊から免れて比較的豊かな自然が従前のままに残されていると言える。
研究部・昆虫科では、全員参加による定点調査を行い、報告書に纏めています。
<道場(道場町)の昆虫相調査目録 2021年版>
  目 次
  1.調査の概要
    *調査地域の概況
    *調査の当事者
    *調査の方法
    *調査結果のまとめ方(目録の作成方法)
    *調査地点の表記(略記)
    *同定に関して
    *参考文献・図鑑類
  2.道場(道場町)の概念図
  3.道場の昆虫相の概観
  4.道場の昆虫調査目録
  5.道場で記録されたレッドリスト記載種
  6.道場の自然(写真・説明文)
  7.道場の昆虫(写真・説明文)

昆虫相調査報告

◆2021年度フィールド調査




◆2022年度フィールド調査
  (2022.1~2022.12)

  細河の里山・里地(大阪府池田市)
  

   



























◆昆虫相調査目録(2010年~2021年)
  研究部・昆虫科では、毎年、フィールド調査終了後、調査目録(リスト)を作成しています。
  調査目録の項目は、種名(和名)、科名、初見の記載(月日、地点、記録法)、記録月(採集・目撃・写真とも)、検証データ(標本・写真)、
  コメントです。学名表記は、スペースの制約上、割愛しています。目の順序につきましては、必ずしも分類表の順によらず、チョウ、トンボなど
  一般によく知られるものを先頭位で並べています。
  なお、調査結果のまとめ方(目録の作成方法)の詳説は、各年度の「昆虫相目録書」(製本印刷版)に記載しています。
  2010年~2021年の各年度の昆虫相目録につきましては、リンク先をクリックして頂き、ご覧ください。

下記リンク先をクリックしてください

細河里地・里山(池田市)の昆虫相目録2010年1月~2010年12月

川久保渓谷(高槻市)の昆虫相目録2011年1月~2011年12月

鵜殿(高槻市)の昆虫相目録2012年1月~2012年12月

むろいけ園地(四條畷市)昆虫相目録2013年1月~2013年12月

和泉葛城山(岸和田市・貝塚市・紀の川市)の昆虫相目録2014年1月~2014年12月

箕面山(箕面市)の昆虫相目録2015年1月~2015年12月

城北ワンド(大阪市旭区)の昆虫相目録2016年1月~2016年12月

能勢・初谷(豊能町)の昆虫相目録2017年1月~2017年12月

有馬富士公園(三田市)の昆虫相目録2018年1月~2018年12月

武田尾(宝塚市・西宮市)の昆虫相目録2019年1月~2019年12月

穂谷・尊延寺(枚方市)の昆虫相調査目録2020年1月~2020年12月

道場(神戸市北区)の昆虫相調査目録2021年1月~2021年12月


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