近場の川のドジョウたちの暮しと飼育

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ドジョウ科ドジョウのふしぎ

 エラ呼吸 通常の暮らし 「エラ」によって血液などの体液と水との間でガス交換する大部分の魚は

この呼吸法)

 ヒフ呼吸 冬眠状態の時、体の回りが湿っていれば生き残れる。

      (蛙はヒフ呼吸と肺呼吸をする)

 腸呼吸  水中が酸素不足(溶存酸素(DO)濃度の低下)になれば、一旦上に上がり、空気を吸って

尻からアワ(二酸化炭素を含む)を出す。毛細血管がはりめぐらされた腸壁で酸素を吸収する

小さなウロコ:ウナギ型の体と粘膜(ヒフに埋まった微細なウロコ)におおわれている。

驚くと砂にもぐる:人の気配、身の危険を感じると砂地にもぐる。

口ひげは味覚器官(食物の探知機):味覚神経が集中している(10本)

ウキブクロが未発達:骨のうにおおわれているので容積変化が出来ないので長くは泳げない。

(圧縮されたウキブクロ)

低温の時期に冬眠状態になる:水温が10℃以下のなると砂、泥にもぐり冬眠状態になる。)

水槽の掃除屋さん:水底に落ちている食べかすや水草のかけらなどを食べる。

      体をくねらせてすばやく潜るため、底に沈殿している不純物やエサ類が攪拌する。

ドジョウの生活環境の現状

☆本来、平野部の水田、湿地、細流(水路)で生活し、主にエサのプランクトンが多く発生する水田を産卵場所にして、水田、湿地、細流を行き来し、冬季には泥にもぐって越冬する。

*河川の護岸および水底がコンクリート三面張りになり生息域 が大幅に減少した。

*水路がコンクリート化されることにより産卵場所である田圃に自由に出入りできにくくなり繁殖が阻害されている。

*ドジョウの生活場所でもあった水路や田圃が農閑期に完全に水切りされ乾田となり泥にもぐって越冬できなくなった。

*田圃の減少、荒地化

*農薬汚染、人工排水での水質の汚濁

*生活ゴミの放散

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ドジョウの生活環境の改善

*川に浅瀬、溜まり、水草が育つ小川の流れ等をつくる

*川から田圃への水路に石垣や水たまりと砂泥底を設ける

*水路から田圃への魚道を作りアクセス経路を確保する

*田圃の一部(機械で耕作できない場所)に常時湿田、

水場エリアをもうける

*下水道、汚排水の整備

*生活ゴミの排除

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ドジョウの飼育と観察 その@

☆飼育容器は中サイズがよい(小さい水槽だと飛び出す場合もある)

  飼育魚を窒息させないための工夫(上口のひろさ、光合成)  

飼育魚を落ちつかせる工夫(数、なわばり等) 

☆底砂は砂や細かい砂利が無難で量は底より5〜6cmほど入れる。

 水草はおもりをつけて植え込む。

  底砂、石、流木はにごりがなくなるまで洗う(洗剤使用不可)

   底砂は手前よりも奥のほうを厚く盛ると砂面がよくみえる。

   水草はドジョウを採取した場所で採集するのがよい。

☆投げ込み式フィルターかエアポンプを採用する

  水槽内の水をきれいに保つ工夫(濾過器、水の循環)

ドジョウの飼育と観察 そのA

☆水温差をなくす(採取して持ち帰り水槽にいれる場合、十分に水温慣れをする)

    採取した持ち帰り個体と水は、ビニール袋などにいれ、水槽に最短20分間ほどつけ、 ほぼ同じ水温になってからビニール袋の口を広くあけ、自然に水槽内に流出させる

☆えさをやりすぎない

(食べきれないエサがたまるとカビ等が発生し水質悪化の原因になる)

   ただし、越冬の前、晩秋ごろになって、水槽内の温度が 13℃より下がってきたら、イトミミズなどのエサを通常よりはやや多めにあたえる

☆地味な底生魚のため、他の鮮やかな中生魚と混泳すると見ばえがよい

   一緒に飼育するのに適する淡水魚は、ドジョウよりあまり大きくなく、雑食性でおとなしい性質のもの(タナゴ類又はオイカワ、カワムツ等)

 

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